自分の家庭が仮面夫婦だと思う割合は、実は20%にも上ります。
仮面夫婦になったきっかけも、仮面夫婦を続ける理由も、夫婦によってそれぞれ違うもの。
中には、「仮面夫婦をいつまで続けられるんだろう…」と悩んでいる方もいるでしょう。
「このまま会話のない夫婦でいいのか?」
「離婚したほうがいいのか?」
子供がいると、ますます決断をしにくいものです。
本記事では、仮面夫婦になるきっかけや特徴などを解説し、仮面夫婦を続けるメリットやデメリットについても併せてご紹介します。
「仮面夫婦」か「離婚」の2択で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
仮面夫婦の割合は20%
婚活パーティーを主催するe-venzの調査では、仮面夫婦の割合は20%と公表されています。
仮面夫婦になるきっかけはどんなことなのか?
調査結果をさらに詳しく見ていきましょう。
200組の夫婦の2割が仮面夫婦と回答
e-venzが実施した「自分の家庭は仮面夫婦だと思いますか?」というアンケートで、200組の夫婦のうち2割が「はい」と回答したことがわかりました。
引用元:e-venz
今回のアンケートでは、男性が124名、女性76名と回答者の性別にバラつきがあるため、男性の意見がやや強く反映されています。
男性は女性のように、自分から積極的に感情を訴えることがあまり多くないため、結婚生活に不満を持っているのか、ただ無口な性格なのか、なかなか判断が難しいもの。
しかし、こうしたアンケートで2割の人が「仮面夫婦だと思う」と回答しているということは、夫の口数が少ないことを「不満がないから」と思い込むのは危険なことかもしれません。
口には出さないだけで、夫婦生活に不満を持っている可能性もあるため、仮面夫婦にならないようにするためには、やはり日頃から相手の気持ちをよく確認することが重要です。
仮面夫婦になったきっかけはセックスレスが多い
次に、e-venzによる「仮面夫婦になったきっかけは?」という調査では、男女共に「セックスレス」や「意見や思考の違い」を挙げる声が目立ちました。
男性 | 「セックスレスが原因」(44歳/愛知県) 「ウソがバレた時から」(52歳/東京都) 「親戚と不仲になっても自分の味方をしてくれない」(49歳/福岡県) 「意見のすれ違い」(44歳/岐阜県) 「信頼関係が希薄」(74歳/福岡県) 「単身赴任」(66歳/新潟県) 「話をすると喧嘩になるから」(60歳/神奈川県) |
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女性 | 「セックスレス」(52歳/千葉県) 「不倫」(51歳/千葉県) 「配偶者のケガで性格が変わった」(76歳/徳島県) 「お互いの思考の違いが明白になった」(70歳/東京都) 「会話」(55歳/神奈川県) |
引用元:e-venz
セックスレスになってしまうと、お互いに性欲が満たせなくなり、コミュニケーション不足も感じやすくなるため、お互いに不満がたまりやすいものです。
また、年を取ることでお互いに意見や考え方が変わってくると、会話をしても面白くなくなり、意見の相違から喧嘩が増えることもあります。
こうしたちょっとしたすれ違いが続くことで、夫婦間に壁が出来てしまい、気づいたときには仮面夫婦になっていたというケースも少なくありません。
そもそも、仮面夫婦とは?主な5つの特徴
仮面夫婦とは、主に以下の5つの特徴に該当するケースを指します。
- 愛がない
- 夫婦の会話が少ない
- 同居するのは窮屈だが割り切れる
- お互いに関心がないほど自由度が高い
- 人前では仲のいい夫婦でいられる
仮面夫婦の具体例を、一つずつチェックしていきましょう。
愛がない
仮面夫婦の1つ目の特徴は、愛がないこと。
セックスレスで既にお互いの気持ちが冷め切っており、お互いのことを「ATM(夫)」や「子供の子守(妻)」と割り切って見ていることも少なくありません。
このような愛情のない状態だと、子供が夫婦の愛情を疑い、自分が夫婦関係の架け橋になろうと、親の顔色を気にするような言動が多くなる場合もあります。
自分たちではうまくごまかせていると思っていても、一緒に暮らしている子供には、愛情がないことはバレやすいもの。
愛情のない夫婦生活は、子供の成長にも大きな影響を及ぼすため、子供への精神的なダメージを考えるのであれば、仮面夫婦を続けることは、あまり良い選択とは言えません。
夫婦の会話が少ない
仮面夫婦の2つ目の特徴は、夫婦の会話が少ないこと。
お互いに対する愛情がない場合、必要以上にお互いに接点を作ろうとしないので、どんどん会話がなくなりがちです。
要件だけを伝えれば良いと思っているため、土日祝日に一緒に出かけたり、旅行の予定を入れることがなくなります。
一緒にいることが生理的に苦痛になっている場合は、できるだけ同じ場所にいないように、相手とすれ違わないように、相手がいなくなるまで、自室から出ないという人もいるでしょう。
このように、会話だけではなく、顔を合わせることすら苦痛になっている場合は、精神的な苦痛が大きく、一緒に暮らしていても体調を悪くする可能性があるため、真剣に離婚を考えてみた方が良い場合もあります。
同居するのは窮屈だが割り切れる
仮面夫婦の3つ目の特徴は、同居するのは窮屈だけど、生活のために仕方のないことだと割り切れること。
例えば、あなたが中高年の専業主婦で「離婚をしても経済的に苦労するのが目に見えているから離婚は避けたい」と思っている場合、仮面夫婦で同居するのが嫌だとしても、生活のために割り切ることができるでしょう。
また、あなたが男性の場合も「家事と育児をする人間がいなくなったら困る」と思っている場合、離婚していきなり仕事と家事を両立するより、やはり仮面夫婦のまま同居して、いくらかでも家事や育児をやってもらうほうがメリットが大きいものです。
このように、お互いに生活をするうえで弱点がある者同士だと、利害関係が一致するので、愛情がなくても割り切った生活ができるようになります。
お互いに関心がないほど自由度が高い
仮面夫婦の4つ目の特徴は、お互いに関心がないので自由に行動できること。
お互いに対して愛情がない夫婦は、相手が朝帰りをしようが、他に好きな人ができようが関心がないため、お互いに自由に生活するようになります。
お互いに公認の愛人がいて、中には愛人の家に入り浸りになり、数日間家を空けるケースも珍しくありません。
このような状態が続くようになった場合は、離婚をするのも時間の問題です。
浮気相手との間に子供ができたことをきっかけに、一気に離婚へ話が進む場合もあるでしょう。
ただし、子供がいる場合は、子供への影響を考えて、「子供が成人するまでは離婚しない」「子供の誕生日は一緒に祝う」など最低限のルールを決めたうえで生活している場合も見られます。
人前では仲のいい夫婦でいられる
仮面夫婦の5つ目の特徴は、人前では仲のいい夫婦でいられること。
仮面夫婦は、周囲に自分たちが仮面夫婦であることを知られたくないため、人前では仲の良い夫婦を演じたがる場合があります。
離婚をすれば「人間性に問題がある人」と思われてしまう可能性があるため、「人望」を大事にしている人にとっては、大きな痛手となってしまいます。
たとえ愛情がなくなったとしても、仮面夫婦として仲良く見せておくほうが良い場合もあるのです。
仮面夫婦のメリットとデメリット
「仮面夫婦」と聞くと、デメリットが先に思いつくかもしれませんが、実はメリットが得られる場合もあります。
仮面夫婦を続けるメリットとデメリットの両方を把握し、自分たちが仮面夫婦を楽しめるタイプかどうかチェックしておきましょう。
仮面夫婦のメリット
仮面夫婦を続けるメリットは、主に以下のような理由があります。
- 離婚や別居よりも経済的な負担が少ない
- 離婚や別居をするより世間体が良い
- 育児で協力しやすい
- 配偶者控除を受けられる
- 遺産を相続できる
- 遺族年金をもらえる
経済面や世間体の良さはもちろん、配偶者控除や遺産・遺族年金など結婚しているからこそ得られるメリットがやはり大きな魅力です。
子供がいる場合も、離婚や別居をして一緒に育てるよりも、やはり同居しているほうが「ちょっと子供を見ていて」と育児を頼れるので安心感があります。
愛情はなくなっても、一緒にいることで得られるメリットは少なくありません。
仮面夫婦のデメリット
仮面夫婦を続けるデメリットは、主に以下のような理由が考えられます。
- 仮面夫婦が周囲にバレる可能性がある
- 子供に悪影響が出る
- 性欲をパートナーで満たせなくなる
- 収入が多い方は生活費の負担をしないといけない
仮面夫婦を続けていることで、不満がたまりやすくなるのは、どちらかというと収入が多く、経済的な負担を支えている男性側です。
愛情のない妻の生活費まで負担しなければならず、さらに仮面夫婦だとセックスレスで性欲も妻で満たすことができなくっているため、不満が募りやすくなってしまいます。
また、子供が愛情のない夫婦の元で育つことによって、「結婚なんかしたくない」「大人は嘘つき」と考えるようになり、精神的に悪影響を及ぼす恐れもあるでしょう。
仮面夫婦は続けるべき?離婚のメリットとデメリット
仮面夫婦を続けるか悩んでいる人は「離婚」の2文字が頭に浮かぶこともあると思います。
実際に離婚をしたら、二人の関係にどのようなメリットとデメリットがあるのか?
それぞれについて詳しく解説します。
離婚のメリット
仮面夫婦をやめて離婚をすると、主に以下のようなメリットがあります。
- 共同生活のストレスから解放される
- お金を自由に使える
- 自分のペースで生活できる
- 義両親との付き合いを解消できる
- 再婚の可能性
離婚をすることによって得られる最大のメリットは、やはり「自由」を得られることです。
特にこれまで、夫や子供を優先し、自分のことを犠牲にして尽くしてきた女性にとって、自分のペースで生活できるのは大きな喜び。
相手に合わせてご飯やお風呂の準備をする必要がなく、自分のことだけを考えて過ごすことができます。
人に合わせるストレスから解放されるため、精神的に楽になれる人も多いでしょう。
また、これまで夫の義両親と仲が悪かった場合、面倒な親戚付き合いと縁が切れるのも良い点です。
離婚のデメリット
仮面夫婦から離婚を選択する場合は、主に以下のようなデメリットが挙げられます。
- 精神的、経済的な不安
- 仕事や家事をすべて1人で両立させないといけない
- 孤独を感じる
- 子供に悪影響を及ぼす可能性がある
- 周囲から偏見を持たれる
これまで夫に経済力を頼っていた専業主婦の妻、家事や育児を妻に任せてばかりだった夫は、離婚によって経済的な不安や生活力のなさに悩まされる可能性があります。
また、生活が大きく変わることを前向きに考えられず、なかなか変化に対応できないと孤独感や虚しさを強くなってしまう場合も。
今の時代は離婚をする人も珍しくなくなりましたが、やはり離婚をしたというと、「何か問題がある人なんじゃないか」と周囲から偏見を持たれやすいのが難しいところです。
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まとめ
仮面夫婦の割合は20%で、全体的に多くはありません。
仮面夫婦は、セックスレスや意見・思考の違いがきっかけになりやすく、「会話がないこと」や「お互いに関心がないので自由に行動できる」というのが特徴です。
愛情が冷え切っているのに、それでも仮面夫婦を続けるメリットとしては、「配偶者控除」や「遺産相続」などを受けられるという理由が考えられます。
特に、子供がいる夫婦の場合、「できるだけ子供への悪影響を避けたい」と、子供が成人するまで離婚を待つというケースも少なくありません。
また、離婚をすれば、周囲から偏見を持たれたり、1人で家事と仕事を両立しないといけない面倒があるため、なかなか離婚へ踏み切れないという事情もあります。